tascoTitanのブログ

最高のカスタムVSR-10を目指して

ご依頼品(少し詳しい解説付き) No.032 VSR-10Gスペックフルチューニング

2019年3月15日金曜日
ブログのコメント欄から、お問い合わせいただきました。誠にありがとうございます。
お電話でのお打ち合わせで、
GスペックBK新品を、フルチューニング。
サバイバルゲームでご使用の予定で、BB弾は0.28g弾。出力は規制値内で高めに。
静かな発射音と撃ち味をご希望。トリガープルはできるだけ軽く、ストロークは普通。

2019年4月16日火曜日
発送いたしました。


2019年4月15日月曜日
室内レンジで集弾性、連射・速射テスト
20m
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15m   ちょっと、力んでバラけてますねー。
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連射・速射でも、動作は良好です。
以上で、チューニングとテストを一通り終了いたしました。
ご依頼主様、ご要望がございましたら、お申し付けください。

2019年4月3日水曜日 作業開始いたします。
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気密は良好。ノズルのチャンバーへの当たりが少なく、スムーズな動きです。
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サプレッサーの緩み防止 ゆるんでいるのに気づかず撃つと、内部に被弾してパーツを破損することがあります。シールテープを二重に巻きます。
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ストックの消音加工 ウッドストックにはかないませんが、かなり静かになります。2種類のウレタンスポンジと3mm厚のニトリルゴム板を使っています。3つの素材は、夏の2ヶ月間窓辺に置いて、劣化・変形のテストをしています。直射日光下では収縮がありましたが、弾力は保たれていました。
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空いている空間を、埋めます。固定には、自動車外装用の両面テープ(耐久性抜群)を使っています。バックプレート部分はプラスチック用の薄い両面テープです。
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マガジンのパーテーションライン消し(平形ヤスリ、180番ペーパー、真鍮ブラシ)、リリースボタン加工(ネジヤスリ、真鍮ブラシ)。
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上部は、寸法を変えたくないので、これくらいに。
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トリガーガード内のパーテーションライン消し(320番、1,000番ペーパー、2,000番フィルム)
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分解しながら、各部をチェック。
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シリンダーのバリ 少し凹んでいるところの内側のバリが、危険です!
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出っ張りが大きく、鋭い。 前方の角付近も、嫌な感じです。これでは、ピストンやOリングが、あっという間にけずれてしまいます。
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チャンバーが、アウターバレルに固定されるのは、この位置ですが、
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インナーバレルが、マズル内に突き当たって止まるのは、少し前方です。
組み立てた状態で、インナーバレル先端が固定されません。
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マズル内で、インナーバレル前方に、直径約8.5mm、長さ約1.4mmの空洞ができてしまいます。その空洞は、(本来はインナーバレル先端を受け止めるため)1,4mm先で直径約6.9mmに絞られています。ここを、勢いよく空気が流れると、何が起きるでしょう? BB弾は、無事にこの空間を、通過できるでしょうか?
(インナーバレル内で、BB弾が前進すると、前方の空気も前へ押し出されます。)
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小さな嵐が、この中で起こっている?
こんな感じでしょうか?斜線の部分が空気が流れる空間です。イメージ 24
空気の流れは、このようになると思います。インナーバレル出口のテーパーが、全く活かされていないですね。BB弾が通過する前に、円周上の壁にぶつかった空気の流れが、小さな渦を発生させているのでは? ど真ん中を通過できればいいのですが、ちょっとでもどちらかに寄っていたら(フライヤー発生?)、、。手ぶれは起きるし、バレルも微振動しますから、対策しておきたい部分です。サプレッサーの入り口で、直角に広がるのも、気になります。
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加工で、出来るだけこのようにします。 赤線のラインで、マズルとインナーバレルを削って、サプレッサー入り口まで滑らかに繋げます。空気の流れがシンプル、スムーズになります。インナーバレルのテーパーは、ノーマルより深い「ロングテーパー」になります。ハズレ弾(フライヤー)対策です。
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マズル加工
加工後
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使っている工具 円錐ドリルでサクサクと寸法を出し、カッター目ドリルで微調整。
ゴム砥石で滑らかにして、パフに#2,000~4,000の研磨剤で仕上げ。
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ボルトハンドル部グリスアップ  オイルが差してあるだけなので、シリコングリスをたっぷり塗って、すり合わせします。ここのネジは、緩みやすいので、ネジロック剤を使います。取扱説明書のパーツリストを見ると、M4×12のキャップボルトなのですが、市販のJIS規格の物を使ってみると、ネジ込みに抵抗がある(これが普通)。純正のボルトは、スルスル入っていく。マルイさんの周到な改造防止策です。
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チャンバー、チャンバーブロック加工
加工前 
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シリンダーとチャンバーの中心が、真っすぐ同一線上にあれば、ノズルがスルッと抵抗なく入るはずですが、個体差・公差でばらばらです。運が悪いと、ノズルがチャンバー入り口を少しづつ削り、削りかすが増えていくと、やがてパッキンの入り口に到達します。操作感も良くないので、対策します。
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加工後
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入口部分を、滑らかなテーパー状にしています。
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インナーバレル加工
加工前 入り口部分の内面が柚肌状なので、鏡面に。BB弾が、唯一インナーバレルに触れる場所、でしょうか。
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パッキンに優しくなるよう、鋭い角を、滑らかに。
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出口のテーパーは、もっと深く、滑らかに。マズル内部のテーパー角度に合わせて。
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加工後
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出口は、約10mm奥からテーパー状になっています。イメージ 36
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2019年4月7日日曜日
レシーバーとアウターバレルの組み付け調整
アウターバレルをねじ込むと、この位置で止まります。メーカーでは、ここから半回転弱緩めてねじ止めしています。
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半回転強、更にねじ込んでちょうど止まるように、アウターバレルの後端を削ります。
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削っては、組み付けを繰り返して、あと少しで正位置というところで、やすりで削るのをやめ、ペーパーで切削面をならします。アウターバレルがレシーバーリングを、「ギュー」と圧迫して止まるのがベストです。圧迫されたレシーバーリングの内径が、わずかに狭まり、シリンダー前部をしっかり保持します。また、アウターバレル後端が短くなったので、チャンバーが後退し、ノズルとパッキンの当たりが強くなります。コッキング動作時のシリンダーのガタツキが無く、発射時の振動と音が小さくなります。レシーバーとアウターバレルの間に「剛性」を持たせる加工です。
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レシーバーとレシーバーエンドの組み付けを、タイトにします。
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シリンダー開口部のバリ取り
加工前  全面に渡って、ガッサガサ!
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加工後 380番ペーパー、2,000番フィルムで研磨します。
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2019年4月8日月曜日
ピストン加工
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ドリルの先端が滑るので、ポンチは必須。
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1mmで下穴を開けて、2mmで完成。
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深く掘りすぎると、貫通してしまいますので、これくらいで。
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縦穴に向かって、横からも削って開通。
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ピストン内部から、グリスが染み出すと、自己融着テープが溶けますので、アルミテープで穴を塞ぎます。
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転がして、出っ張りがないか確認。
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スプリング、スペーサーの端面加工
加工前
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加工後
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ノズル加工
加工前
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加工後
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シリンダーヘッド加工
加工前
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加工後
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トリガー・シアーの研磨
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シアーが落ちるたびに、トリガー上部にグリスが付く仕組み。
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加工前
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加工後
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組立後に、トリガープルを出来るだけ軽く調整しました。この辺が限界でしょうか。
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シリンダーリリースレバー研磨
加工後
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2019年4月9日火曜日
ホップアップアーム嵩上げ
加工前の状態 ここの高さが、4.20mm~4.30mm弱になるように加工します。
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直径5mm、内径3mm、厚さ1mmのABSパイプを使います。
直径の半分強2.80mm~2.90mmに削ってあるものを、ホップアップアームの幅5.42mmより少し長めに切ります。
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厚さ1mmのパイプを載せて、4,30mmの高さにするために、アームの突起をペーパーで削り、高さを3,20mm~3.30mmにします。高すぎると嵩上げパーツが両面テープから浮いてしまい、低すぎるとパーツを内側から支えられず、不安定になります。
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嵩上げパーツをアームに載せて、高さをはかります。
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厚さ0.8mmの両面テープを細く切り、薄く使いたいので、引っ張りながら貼り付けています。
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前後の動きを抑えられるように、2方向に貼り分けています。
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アームからはみ出さないよう、ペーパーで形を整えてから、真ん中のラインをリューターで削ります。
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左右均等になるよう気をつけて、仕上げます。
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加工作業で、両面テープにダメージを与えますので、一度剥がして貼り直して完成。
この加工で、0.20g~0.30g超のBB弾を、近距離から最大飛距離まで、自在にホップ調整して飛ばすことが出来るようになるはずです。

2019年4月10日水曜日
チャンバー、インナーバレル、アウターバレル組み付け
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シリンダー組み立て スプリングとピストン内部に、グリスをたっぷり。
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チャンバーとマウントベースの水平を合わせます。
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動作確認
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気密、各部の動作とも良好です。

2019年4月12日金曜日
出力測定
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テスト用スコープ取付け
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2019年4月13日土曜日
長距離弾道、ホップアップ確認
最大飛距離付近の弾道は良好です。
ホップアップも、「直進してドロップ」、「直進後、持ち上がって飛距離を伸ばす」、「直進後、急上昇」と自在に調整できます。
0.28g弾を軽々と飛ばしていますので、0.33g弾くらいまでは使えると思います。

ここまでは、ストックに載せず、アッパーとスコープだけでテストしています。


室内レンジで集弾性、連射・速射テスト


完成?再調整?