2019年3月10日日曜日
耐久テスト中。累計発射数、約1,000発。動作・弾道良好。「ノズル絞りバージョン」との撃ち味の違いが、はっきりしてきました。「バツーン」みたいな、ピストンの打撃音が聞こえる感じです。寸止めで「ボスッ」という、「ノズル絞りバージョン」とはかなり異なる、発射音・撃ち味です。
5,000、10,000発と撃ってみます。チューニングしたGスペックが手元にあるのは、ずいぶん久しぶりなので、初心に帰ってひたすら撃ってみたいと思います。
しばらく考えていたGスペックのチューニング方法を、形にしてみます。
インナーバレルの長さで、初速を調整。弾道・飛距離の優れたものにしたい!
外径9.5mm、内径8.5mmのSUS304鏡面仕上げのステンレスパイプを使います。
インナーバレル表面を、少しだけ研磨すると、ぴったり被せることが出来ます。
出力調整は、ノズルを絞るのが簡単で何度でも調整でき、静かに仕上がります。
今回は、それと異なる撃ち味と実射性能向上を目指します。
これだと、極悪改造銃ですよねー。
ぴったり被せることが出来るのが、分かったので、シリンダー・チャンバー等を加工します。しばらくは、いつも通りの作業です。
加工前 ご依頼品ではないので、写真が雑ですねー。
加工後 加工は、いつもと同じようにやっています。
加工前
加工後 部分的に鏡面近くまで仕上げます。
VSR名物のバリ。
加工前
加工後 400番、2,000番のペーパー、フィルムで研磨。
ピストン加工
スプリング端面、スペーサー加工
加工前
加工後
ノズル加工
加工前
加工後
加工前
加工後
シリンダーヘッド加工
加工前
加工後
インナーバレル入り口加工
加工前
加工後
ホップアップアームの嵩上げパーツ 両面テープを細く切り、貼り付けています。
チャンバー、インナーバレル組み立て
シリンダー組み立て スペーサーは15mm。インナーバレルをカットしすぎたら20mmに、初速がなかなか落ちない場合は10mmに入れ替えます。
撃てる状態になりました。出力を測定・調整します。
現状、規制値内に収まっています。5cm、2cmと2回カットしました。
マズル加工 内径を9.5mmに広げて、さらにテーパー加工。
ガタなく、ステンレスパイプがぴったり入ります。
パイプの出口加工 SUS304は硬い!僅かにテーパー状にするのがやっとでした。
インナーバレルとステンレスパイプは、ガタつきなく、充分な長さ(12cm超)組み合っていますが、念のために鉛テープで補強しておきます。
鉛ですので、自己融着テープで保護します。
ストックの消音加工
機関部組み立て
加工前
加工後
全体をコーティング
2019年3月8日金曜日 スコープを載せて、一旦完成。
各部の動作、遠距離弾道は良好。
ホップアップは0.20~0.33g弾で、「直進してドロップ」から「直進後、山なりに
上昇して失速」まで調整可能です。
このGスペックは、発射音が低く「ボワン」「ボウン」と聞こえます。
室内レンジで、集弾性、連射・速射のテスト。
20m 1回目と2回目 ホップの調整が不十分でした。
10m
連射・速射での動作に問題ありませんでした。
前作までの、「ノズルを絞って出力調整する」方法から、「インナーバレルの有効長(BB弾が加速する距離)を短縮して弾速を調整する」方法に変更してみました。どちらが優れているか、まだ結論は出ていません。
カスタムパーツを使わないVSR-10のフルチューニングは、どうしても製品の「個体差」の影響を消すことが出来ないのが、現状です。例えば、シリンダーの寸法精度・メッキの厚さや、ピストンの形状精度などは、手つかずの部分です。弾道の再現性を追求していくと、この部分に行きつくような気がしています。
今回の方法で、何丁か作成してみて、実射性能が安定している・耐久性に問題がないと判断できましたら、チューニングメニューに加えたいと思います。それぞれの特徴は、「ノズル絞り:静音性に優れる」「バレル短縮:飛距離追求」になると思います。
「バレル短縮」は、スプリングスペーサーの長さ・ピストンの重量・インナーバレル長などを、微調整していきます。今後にご期待ください。